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グローバル製薬企業グラクソ・スミスクライン、全世界12万人のプラットフォームをYammerから Workplace by Facebook へ移行

英国に本社を置くグローバル製薬企業グラクソ・スミスクライン(以下、GSK)は、コミュニケーションプラットフォームとして利用していたYammerを Workplace by Facebook へと移行しました。

Yammerはエンタープライズ向けのSNSのひとつで、GSKはこれを世界有数の規模で利用していた最大手級の顧客。そのGSKが Workplace へと移行したことで、大きなインパクトを与えることになったことは、想像に難くありません。

GSKでは、2018年に入ってから社員3000人を対象にパイロット運用を始め、7月には全世界12万人の社員及び契約社員への正式導入を実施しました。

“弊社の社内コミュニケーションのメインチャンネルとして Workplace の採用を決定しました。これにともない、従来使ってきたYammerは運用を終了しました。コミュニケーションを Workplace に集約し、移行を果たすためにはそれが必要だったからです。”
※Jen Baxter氏 (GSK CEO/CFO室付戦略デリバリー及びパフォーマンス担当バイスプレジデント )


大手ブランドも続々導入するWorkplaceへの期待

Workplace はエンタープライズ向けコラボレーションプラットフォームとしては後発製品ですが、すでにJive、Yammer、Microsoft Teams、Salckなどがしのぎを削る市場の中で、着実にシェアを伸ばしつつあります。

2016年10月の正式ローンチから1年後、Facebook は Workplace が世界の30,000社で採用されたと発表しました。採用企業は主に中小企業ですが、GSKをはじめ小売大手のウォルマート、石油会社のシェブロン、コーヒーショップチェーンのスターバックス、GSKの競合企業であるアストラゼネカといった大手ブランドも名を連ねています。


やがては、そうした影響力の大きい大手顧客から、サードパーティのツールとのより広範かつ高度な連携機能を求められることになるでしょう。そして Facebook にとっては、それに応えることが成長ペースを維持するためにも大きな優先課題になると考えられます。

2018年10月に初開催された Workplace の幹部向けイベントFlowでも、Facebook のプロダクトマネジメントのマネジャー Simon Cross氏はこのように述べています。

“私たちはすべてのチームを機能連携に注力させています。ファイルやドキュメント管理サービスとの連携は大変パワフルで、便利な機能です。ただし、私たちはさらに多くのことができると考えています。これからも、機能連携の領域は、改善し続けていきます。”
参照:diginomica “Inside the surprising Workplace by Facebook – what I learned from Workplace product leaders


新CEOによる改革の始まりと、Workplace 導入の目標

GSKにおいてこのYammerから Workplace への移行という改革のきっかけになったのは、2017年4月に着任したEmma Walmsley新CEOでした。Baxter氏は当時のことを以下のように語っています。

“彼女がCEOになって真っ先に行ったのは『わが社が続けるべきこと、変えるべきことは何だと思いますか?』と社内中に聞いて回ることでした。変えるべきという声が最も多かったのは、社内業務の煩雑さ。例えば、交通費や経費の精算、研究機材から事務用品まで、何を購入するにも必要になる稟議の手続きです。

そこで、GSKは Workplace の導入にあたり、そういう細々とした付帯作業をすべて Workplace から行えるようにすることをメイン目標に据えました。

とはいえ当面は、滞りがちな事務手続きの円滑化よりもコラボレーション機能やソーシャル機能の活用に重点をおき、社員に使い慣れてもらうことを目指しています。”


"社内業務の煩雑さ” 改善よりも先に取り組んだこと

Baxter氏によれば、最終的な目標の達成のため、今のGSKには段階的なアプローチの方が合っていて、社内業務フローのサポートについては他社の導入事例が大いに参考になったと言います。この「段階的アプローチ」については、Baxter氏の同僚で戦略デリバリーおよびパフォーマンス担当ディレクターのKatie Virdi氏が次のように説明しています。

“まず私たちが目指したのは、Workplace を使って社員間のつながりを密にし、コミュニティ作りを促すことです。部署ごとのコミュニティはすでに存在しますが、共通の関心や目的を軸にしたものも生まれてほしいと考えたからです。

その次は、Workplace を日常業務におけるコラボレーションの中心にすることを目指します。

その段階に到達した後で、業務手続きの自動化や簡素化を進めていく予定です。”

これはごくスタンダードな導入戦略だと、Workplace by Facebook バイスプレジデントのJulien Codorniou氏は語ります。

“ほとんどの企業が同様のアプローチをとっていると思います。GSKレベルの規模や力を備えた企業ならなおさらです。

コミュニケーションプラットフォームと他のアプリケーションやサービスとの連携は、社員間のネットワークが確立し、そこに社内の誰もがつながっていて初めて意味を持ちます。Workplace とOffice365、Dropbox、ServiceNow、Salesforceを連携させるなら、まずそれを実現してからです。

そうすれば、Workplace はコラボレーションだけでなく生産性向上をも実現するプラットフォームとなります。”


Workplace導入がもたらした想定外の効果

GSKの Workplace 導入はアプローチ半ばとはいえ、すでに顕著な効果を現しており、例えば、職場に新しいテクノロジーが導入された際に社員が適応しやすくなったとVirdi氏は言います。

“( Workplace の)導入の過程でIT部門との連携が密になった結果、社内に新しいテクノロジーが導入される際には Workplace にヘルプグループが開設されるようになりました。例えば、Office365スイートをアップグレードすることになれば、IT部門が事前にそのためのグループを作り、そこで質問に答えたり、参考になるチュートリアル動画を投稿したりしてくれます。

上からそうしろと指示したわけではありません。社員が自発的に、ITに関する困り事を解決できるような仕組みを考案し、作り上げていったのです。”

Workplace は他にも、プロジェクトチーム内の情報共有、社内コミュニケーション、社員への報奨や表彰などに活用されています。


“炎上”を防いでいるのは、ガイドラインよりもむしろ企業文化

Facebook ではときに、コミュニティの分断を招きかねない対立や行き違いが起きることが問題視されますが、GSKでは Workplace に“炎上”を防ぐための利用ポリシーなどを設けているのでしょうか。

Baxter氏によれば、Workplace の利用についてはゆるやかなガイドラインを設けているものの、具体的な行動に対しては特段の規定はないとのこと。そもそも同社にはより汎用的な社員行動規範があり、これで十分にカバーできるためです。

“もちろん、Workplace をどの程度までモニタリングするか、不適切な発言があった場合にどう介入するかは事前にある程度決めてはいました。運用開始後はどうなるかと非常に心配でしたが、実際にはそのような事態はごくまれにしか発生していません。”


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