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Facebook 社の Workplace 活用術とは フェイスブック ジャパン 宮原崇さん【インタビュー前編】

世界に22億7千万人というユーザーを抱える Facebook 社。そんな世界のコミュニケーションインフラを支える同社の社内コミュニケーションからヒントを得て生み出されたのが、ビジネス版 Facebook と言える、Workplace by Facebook です。


今回は、Workplace を提供する Facebook社より、フェイスブック ジャパン  Enterprise Growth Manager 宮原 崇さんにお話を伺ったインタビュー。誕生秘話や Facebook 社内での Workplace 活用方法、日本企業での活用事例に、今後の展望まで、いままで広く語られることのなかった貴重な情報をお届けします。


コミュニケーションプラットフォームを通じて企業の生産性向上を支援するため、Facebook へ

> はじめに、宮原さんのお仕事の内容と Facebook 社へ入社した背景を教えてください。

私はいまフェイスブック ジャパンで、Workplace 事業の責任者をしています。

以前から企業の生産性の向上に興味がありました。社員のエンゲージメントが上がると、生産性があがり、その結果収益があがると言われていますが、コミュニケーションに寄与できるサービスを広めて行きたいと思い、Facebook に参加しました。


> コミュニケーションというキーワードで切り込んでいるプラットフォームは他にもありますが、その中でなぜFacebook社を選ばれたのですか?

コンシューマー向けの Facebook は、自分自身が使っているサービスなので日頃から有意義に感じていたことと、ITツールというのは組織に馴染むのに時間がかかるものですが、Facebook 社のツールであればお客様にも馴染みやすいですし、広がるのではないかと感じたからです。


> Facebook 社内の様子も伺っていきたいのですが、いわゆるSNSの提供以外にも、さまざまな取り組みをされていますよね。

Facebook 社のミッションは ”Give people the power to build community and bring the world closer together(コミュニティづくりを応援し、人と人がより身近になる世界を実現する)”  つまり、人と人をつなげてコミュニティを支援するというものです。



提供:Facebook Japan

その実現のためにいろいろな事業を展開していて、例えば、Aquila(アキーラ)という事業では太陽光で動く巨大なドローンを開発しています。
一度の飛行で60日〜90日ほど飛ぶことができるのですが、ドローンから無線Wifiを飛ばして、それまでインターネットに接続出来なかった人たちにもインターネット環境を提供し、人と人をつなげてコミュニティづくりを支援する、という取り組みをしています。



そして、つながった人たちに対して良質なプロダクトを提供するための、自動翻訳、VRやARといったさまざまな取り組みの中の一つとして、Wrokplace があります。

Workplace はどのようにして生まれたのか

> つねに “コミュニティ” の支援に力を注いできた Facebook 社ですが、Workplace が生まれたきっかけはどんなものだったのでしょうか?

マークザッカーバーグは社内でよく「 Workplace は(彼にとって)会社経営そのものだ」と話しています。

きっかけは、社員数が3000名ほどであった2011年に遡ります。当時、マークのメッセージは、実はメールで配信していたのです。やはりメールだと、なかなか社員に届かず、社員のフィードバックも届かないという悩みがあった中で、Facebook はこの年にグループ機能をリリースしました。

その後、あるエンジニアの「このグループ機能を社内向けに使ったらいいのでは?」という声から社内でも使い始め、のちに Workplace となるツールを本格的に開発していきました。

2015年にβ版を、2016年には本リリースをして、すでに世界で3万社ほどに使っていただいています。日本では2017年5月にリリースをしました。


提供:Facebook Japan


> Facebook のグループ機能をそのまま仕事に用いてもいいのではと考えてしまいますが、なぜサービスを分けたのでしょうか?

当時調査をした結果、Facebook を業務に利用するニーズがあることはわかったのですが、やはり業務用となるとセキュリティや広告表示が課題になりました。
そこで、Facebook とは別に「プラットフォーム内でやり取りされるデータの所有権はあくまで顧客に所属し、広告が非表示」である Workplace というサービスをリリースすることになりました。


Facebook 社の Workplace の活用術

> もともと Facebook 社内でのコミュニケーションに端を発している Workplace ですが、実際にはどのように使われていますか?

入社してから私が一番驚いたのが、マークのQ&Aセッションですね。毎週、シリコンバレーでいう木曜日に、Workplace の投票機能を使って社員から聞きたいことを募り、上位の質問にその場で答えていく、ということをやっています。

トップの質問にはかなりの投票数が入り、とても多くの社員が参加しているイベントです。


出典:Business Insider

ただ、マークは決してトップの質問だけに目をやっているわけではなくて、社員が投稿した質問に対してほとんどすべてに目を通しています。
そうすることによって、組織の課題やいま社員がどんな不満を持っているのかなどを、週次ペースで把握することができるのです。やはりこれを支えているのは、Workplace だなと思います。


> トップから直接のメッセージを届け、かつ、社員からトップへも直接フィードバックできてしまう。どれほどの日本の企業が実現できているのかと思うと、とても希少なことでしょうね。

Workplace ユーザーである琉球銀行様でも、頭取の方が定期的にライブ配信をして、行員のみなさまに直接メッセージを送っていらっしゃいますね。​​​​​​​

琉球銀行様のインタビュー記事はこちら


タテのコミュニケーションの他に、ヨコやナナメのコミュニケーションについてはいかがでしょうか?

私たちの組織は本当にフラットで、部署等の垣根を超えてコミュニケーションすることが多いです。

社内では、各サービスおよび各機能に、フィードバックのグループがあります。例えば「Workチャット」のフィードバックグループがあり、普段社員がWorkチャットを使うにあたって「こうしたほうがいいのではないか」「将来的にこういう機能をつけてほしい」といったフィードバックを自由に投稿していくのです。

そうすると、開発メンバーや、プロダクトのマーケティングマネジャーたちは、将来どういう機能をつけていこうとか、ここにユーザーのペインがある、といった情報を把握し、コミュニケーションをとることができます。

とにかく、Facebook では全員がドックフーディング(自らがユーザーになってサービスを試すこと)し、試した結果をこの Workplace に投稿していく、という文化が根付いていますね。



Workplace 活用の3ステップ

Workplace の使い方としてはこの3ステップで考えると分かりやすいと思います。


提供:Facebook Japan

1つ目は情報共有。トップからの情報共有をリッチなコンテンツで届けましょうと。Facebook のQ&Aのように、イントラネットやチャットツールではできないメッセージの届け方が出来ます。
2つ目がコラボレーション。チームの中でのコラボレーションもあれば、チーム間でのコラボレーションも含まれます。3つ目がボットなどを活用した業務の自動化です。

こういった3つのステップを実践することによって、組織を変えていくことができるツールですね。

後編へつづく